がんだと診断されるまでの経緯

今回は私が卵巣がんだと診断されるまでのきっかけをお話します。

2022年3月に風邪の症状

まず、2022年3月中旬に風邪のような症状が出ました。

発熱、緑色の鼻水、痰、関節痛、などなど。

最初はコロナか?と思いました。

コロナだとすればPCR検査をしなきゃいけないのでめんどくさいなぁくらいに思ってました。

とりあえず市販の風邪薬を買って様子見。

コロナの疑いがあるのでなるべく外出はしないようにしてました。

咳が止まらない

その後鼻水や痰の症状は収まったのですが、咳だけなかなか収まりませんでした。

昼間はあまり咳き込まないのですが、夜がひどかったです。

うとうとと眠りに落ちようとすると咳き込んで起きるという感じで寝付けない日々が続きました。

近所の循環器内科へ

最初に風邪の症状が起こってから2週間後、近所の循環器内科へ行きました。

白血球やCRPの数値が分かる検査などから、何かの感染症にかかっているのだろうという診断でした。

先生の見立てではコロナの可能性はかなり低いとのことでした。(コロナは白血球やCRPの数値が上がったりとかはあんまりないらしい)

抗生物質を処方してもらいました。

それでも咳が止まらない

1週間ほど抗生物質を飲んで、一時期は症状が収まったかのように見えましたが、抗生物質を飲まなくなった途端にまた元通りに咳が多発するようになってしまいました。

再度近所の循環器内科へ。

レントゲンに肺に白い影が映る

「念のため肺のレントゲン撮っておきましょうか!」と言われてレントゲンを撮ってみたら肺に白い影が…

風船のようにまんまるになっている3cmくらいのきれいな影で、あまりも大きいのでギャグみたいな感じでした。

先生も予想外のことだったみたいで、「えっ!?下着に金属とか付いてないよね?もっかいカメラで撮って良い!?」って言われました笑

リアルタイムカメラで診ても、しっかり私の肺には腫瘍の影が…

こっそり先生の後ろからカメラを見ていた旦那いわく、私の心臓の動きに合わせて腫瘍が動いていたみたいで、明らかに肺に何かあるね~と思ったそうです。

先生の顔が真っ青になってました。

私も「あっこれワンチャン肺がんとかの可能性ある…?」みたいな感じでした。

大きい病院へ

大きな病院でないと原因が分からないとのことで、比較的自宅から近い国立医療センターへ。

血液検査やら、感染症(PCR検査も含む)の検査やら、いろいろ受けました。

とりあえず感染症とかではないとのこと。

センターの呼吸器内科の先生には、「肺に腫瘍ということで、とりあえずがんの可能性を疑わないといけませんね!PET検査と内視鏡検査を受けましょう」と言われました。

※PET検査は放射線で印をつけた薬物を投与し、身体を画像撮影して身体の中の薬物の流れを見る検査です。悪性腫瘍がある部分は光ります。

※内視鏡検査とは口から検査器具を入れて肺腫瘍の細胞を採種する検査です。病理検査で腫瘍の細胞が何なのか特定できます。

後日別の先生から電話がかかってくる

PET検査も内視鏡検査の日取りも決まっていたのですが、数日後に同じセンターの別の先生から朝早く電話がかかってきます。

「はじめまして、私○○国立医療センターの○○と申します~、先日○○先生が診察した○○さん(私)のカルテを診せていただいて気になる点がありましたのでご連絡いたしました。

端的に言うと血糖値の値がかなり高すぎるので、まずは糖尿病内科に受診して糖尿病の治療をすることをオススメいたします。

といいますのも、今度受けられる予定のPET検査なんですが、糖分の入った薬物を投与するんですね。なので糖尿病の方は血糖をコントロールしないと危険な検査なんです。

というか血糖値が高すぎて本当にいきなり気を失っていてもおかしくないくらいの数値なんです。あとね、糖尿病の方って肺にばい菌ついたりすると腫瘍みたいにできものできたりする人いるんですよ。

なのでまずは糖尿病の治療をしましょう。

こちらの医療センターの糖尿病の内科の先生を紹介しますからまずは糖尿病の治療をしましょう。」

とおっしゃいました。

私はそのまま内分泌内科の先生を紹介され、糖尿病治療の入院へ…

糖尿病の自覚症状がなかったし、病院で指摘されたこともなかったので寝耳に水でしたが、がんよりはよかったのか…?みたいな感じでした。

コロナが来てからかなり運動不足だったのでついに来ちゃったか…みたいな感じでした。

若いのに血糖の数値が高すぎるらしい

私は父方の親族も母方の親族も糖尿病だったので、遺伝的にいつか絶対に糖尿病になるとは思ってたのですが、先生いわく33歳でこの数値はおかしいとのこと。

血液検査でHbA1cという項目の値をみればここ1~2ヶ月の血糖コントロール状況がだいたい分かるらしいです。

HbA1c値が6以上で糖尿病の診断が下るそうですが、私の場合は12でした。

これは私の年齢ではあまりにも高すぎる異常な数値だそうです。

しかも私は今まで病院の検査で糖尿病を指摘されたことがありません。つまり、ここ最近でいきなり血糖値が悪化して糖尿病になった可能性が高い。

なので先生的には膵臓の疾患の可能性を疑ったそうです。

普通の人はご飯を食べて血糖値が上がると膵臓からインスリンという成分が分泌されて血糖値が正常に戻るのですが、膵臓に何らかの疾患があってインスリンが分泌されていない状態じゃないかと。

腹部CTを撮ったら…

ということで膵臓がなんかやばいことになってるんじゃない?てことで腹部全体のCTを撮ってもらったら、卵巣のほうに6cmくらいのかなり大きい腫瘍があることが分かりまして…

今後は婦人科メインで治療をしていくことになりました。

卵巣がんは肺に転移しやすい

この時私は自分の症状をいろいろネットで調べてまして、卵巣がんは肺に転移しやすいという情報を得ていたのです。

それを見て正式な診断は下っていないものの、私は自分ががんだと確信しました。

肺に腫瘍があった段階では、正直がんではないだろうと思っていたんです。

タバコも吸わないし、まだ30代だし、女だし…(肺がんは男性の方がなりやすい)

でも卵巣がんみたいに女性特有のがんなら、30代でも十分可能性はありますよね。

ここで一気に状況が変わりました。

PET検査で卵巣がんほぼ確定

その後のPET検査で、卵巣や肺にあるものが悪性腫瘍であることが確定しました。

肝臓にも少しですが転移があるみたいです。

先生から正式に告知されたのは2022年5月21日でした。

最初に風邪の症状が現れてから約2ヶ月後の診断でした。

糖尿病との関連性

糖尿病と卵巣がんの関連性ですが、糖尿病の検査を行った結果、糖尿病になったのは1年以内である可能性が高いことが分かりました。

そして卵巣がんの腫瘍の大きさからして、まず間違いなく数年前からすでにあったものだと思われます。

なので糖尿病が原因で卵巣がんになったわけじゃなくて卵巣がんの影響で血糖コントロールができなくなっている可能性が高いのではないかという先生の見立てです。

これから卵巣がんの治療を行う上で血糖値も診ていきましょう~とのことでした。

一応現在食事療法などで糖尿病のコントロールはできています。

自覚症状はまったくなかった

今回咳、肺腫瘍、糖尿病からの卵巣がんという特定という形で状況が二転三転しましたが、咳以外の自覚症状は全くありませんでした。

生理もしっかり来てましたし生理痛もいつも通りだったんです。

がんってこんなにひどい状況になっても全然気づかないんですね…びっくりしました。

がん検診は全く行ってませんでした。

乳がんは私でもなる可能性はあるのかなと思ってましたが、たまにお風呂で胸を触ってしこりがないから大丈夫だろうと思ってたくらいで…

今回咳が出なかったらあと数年くらい気づかなかったかもしれません。

血糖の値をチェックしてくれた呼吸器内科の先生、膵臓がんを疑って腹部CTを撮ってくださった内分泌内科の先生、2人の先生のお陰で卵巣がんを突き止めることができました。

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